軽やかにスピリチュアルな話をし終えた、その人の締めの一言。
「スピっててごめんなさい。」
それを聞いた私は、ひとりで少しだけ笑っていた。
いいな、それ。
今度、どこかで使ってみようと思う。
大好きだったSNSを手放して、しばらく経つ。
Instagramのアカウントを削除したときは、いろんな人に心配された。
でも今は、案外なんともなく暮らしている。
それでも、有名な人のことを知りたいというミーハー心だけは、しっかり残っている。
美容師という仕事柄、お客さんの髪を整えながら、言葉も交わす。
ここは変身する場所でありながら、どこか現実的な情報交換の場でもある。
もちろん、そっとしておくほうがいい時間もある。
「情報をください」ばかりの人には、なりたくないなと思う。
テレビは持っていないから、代わりにPodcastをよく聴く。
なにかをしながら、社会の空気に触れるための時間。
世間とのズレを、少しだけ調整するための習慣みたいなものだ。
最近気づいたことがある。
自分は、好きな“声”を無意識に選んで聴いている。
同じニュースでも、声が違うと、届き方も違う。
ああ、これって。
お客さんが髪型を選んでいるようでいて、実は「顔」を選んでいるのに似ているのかもしれない。
そう考えると、声もまた、ひとつの商品なんだと思う。
売れる時代、というより、ずっとそうだったのかもしれない。
本当に有名な人は忙しい。
それは昔から変わらない、この世界の流れだ。
先日、とあるPodcastに
UAさんがゲストで出ていた。
新しいアルバムが、どうやって生まれたのか。
その話を、軽やかに、少しスピリチュアルに語っていた。
全部聴き終えたあと、ふとライブに行きたくなって、チケットを探した。
もちろん、もうなかった。
少し遅かったみたいだ。
……やっぱり、フォローだけはしておこうかな。